hachiroetoのものぐさ遊読帖

自治体職員。仕事は福祉系。読書は雑食系。

謎・恐怖・幻想

【2708冊目】畠中恵『しゃばけ』

しゃばけ(新潮文庫)【しゃばけシリーズ第1弾】作者:畠中恵新潮社Amazon 「新潮文庫の100冊2021」全冊読破キャンペーン30冊目。もう何冊でているのかわからない「若だんな」シリーズの第一作です。江戸時代を舞台に、妖怪が見えてしまう虚弱体質の「若だん…

【2698冊目】知念実希人『天久鷹央の推理カルテ』

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)作者:知念 実希人新潮社Amazon 「新潮文庫の100冊2021」全冊読破キャンペーン20冊目。「泡」「人魂の原料」「不可視の胎児」「オーダーメイドの毒薬」が収められたメディカル・ミステリー短編集です。全体の印象をひとこ…

【2695冊目】今邑彩『ルームメイト』

ルームメイト (中公文庫)作者:今邑 彩中央公論新社Amazon ※ネタバレがありますのでご注意ください。突然消えたルームメイトの麗子。部屋の電話をリダイヤルすると、つながったのは同棲相手がいなくなったという男性だった。そして主人公の春海は、麗子が二重…

【2691冊目】劉慈欣『三体III 死神永生』

三体Ⅲ 死神永生 上作者:劉 慈欣早川書房Amazon 三体Ⅲ 死神永生 下作者:劉 慈欣早川書房Amazon 中国生まれのSF巨篇『三体』の完結編。相変わらず、予想を裏切り続ける展開が読者を飽きさせない。VRを取り入れつつ、地球を舞台に人類同士の戦いを描いた『三体…

【2690冊目】中村文則『去年の冬、きみと別れ』

去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)作者:中村文則幻冬舎Amazon 2人の女性を殺害し、死体を焼いたとされる男性へのインタビューで、この小説は始まります。でも、どこかおかしい。「資料」として突然挿入される、奇妙な手紙。何度も投げかけられる「君には無…

【2685冊目】ギ・ド・モーパッサン『オルラ/オリーヴ園』

オルラ/オリーヴ園 モーパッサン傑作選 (光文社古典新訳文庫 Aモ 2-4)作者:モーパッサン光文社Amazon モーパッサン晩年の短篇集。「ラテン語問題」「オルラ」「離婚」「オトー父子」「ボワテル」「港」「オリーヴ園」「あだ花」の8篇が収められている。際…

【2680冊目】宮部みゆき『あかんべえ』

あかんべえ(上) (新潮文庫)作者:みゆき, 宮部新潮社Amazon あかんべえ(下) (新潮文庫)作者:みゆき, 宮部新潮社Amazon 時代小説で人情モノ、お化けも登場しミステリ要素もたっぷりと、こう書いてみるといかにも盛りだくさんなのだが、それを感じさせずす…

【2667冊目】中山七里『連続殺人鬼カエル男』

連続殺人鬼カエル男 (宝島社文庫)作者:中山七里宝島社Amazon 以下、ネタバレに近い記述がありますので、未読の方はご注意ください。.........う〜ん。ミステリとしては面白いのかもしれないけど、私には合わなかったようです。欠陥が目につきすぎて、謎解き…

【2665冊目】五十嵐大介『魔女 第1集』

魔女 (IKKI COMIX)作者:五十嵐大介小学館Amazon イスタンブールを舞台に、糸を紡ぐ遊牧民の娘シラルと、バザールの地下に眠る怨敵に呼びかけるニコラの「二人の魔女」を描く「SPINDLE」。熱帯雨林に住む呪術師クマリと、開発のためやってくる兵士たちを描く…

【2663冊目】アンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』

カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ東京創元社Amazon カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ東京創元社Amazon アンソニー・ホロヴィッツの名を知らしめた一冊にして、前代未聞の「ダブル・…

【2657冊目】ジェフリー・ディーヴァー『限界点』

限界点 上 (文春文庫)作者:ジェフリー・ディーヴァー文藝春秋Amazon 限界点 下 (文春文庫)作者:ディーヴァー,ジェフリー文藝春秋Amazon プロのボディーガードを主人公にした、ディーヴァーのノンシリーズ長編。人を探し、拷問して情報を引き出す「調べ屋」と…

【2652冊目】レイラ・スリマニ『ヌヌ 完璧なベビーシッター』

ヌヌ 完璧なベビーシッター (集英社文庫)作者:レイラ・スリマニ集英社Amazon 「ヌヌ」とは、乳母を意味するフランス語「ヌーリス」(nourrice)の子ども言葉とのこと。パパ、ママみたいなものだろうか。ただ、この言葉自体はとても訳しにくい。日本語で、「…

【2647冊目】中山七里『ヒポクラテスの誓い』

ヒポクラテスの誓い 法医学ミステリー「ヒポクラテス」 (祥伝社文庫)作者:中山七里祥伝社Amazon 中山七里の法医学サスペンスです。この手の本やドラマは今やたくさん出ていますね。日本では上野正彦『死体は語る』が火付け役ですが、海外ではなんといっても…

【2638冊目】『藤子・F・不二雄 異色短編集2 勝手に殺ろうよ』

気楽に殺ろうよ: 藤子・F・不二雄[異色短編集] 2 (2) (小学館文庫―藤子・F・不二雄〈異色短編集〉)作者:藤子・F・不二雄小学館Amazon 前に読んだ「ミノタウロスの皿」に続く、ダークな味わいのオトナ向け漫画。SF的発想の豊かさは前作同様だが、本書の方がや…

【2637冊目】藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』

ミノタウロスの皿: 藤子・F・不二雄[異色短編集] 1 (1) (小学館文庫―藤子・F・不二雄〈異色短編集〉)作者:藤子・F・不二雄小学館Amazon オトナのための藤子不二雄。「ドラえもん」「オバQ」の絵柄のまま、不思議でちょっと怖い、独特の藤子不二雄ワールドが…

【2629冊目】コナン・ドイル『緋色の研究』

緋色の研究 (新潮文庫)作者:コナン ドイル新潮社Amazon この間読んだアンソニー・ホロヴィッツ『その裁きは死』に出てきたので、久しぶりに読みたくなった。説明は不要だろう。コナン・ドイルがシャーロック・ホームズを世に送り出した、記念すべき第一作で…

【2627冊目】ピエール・ルメートル『炎の色』

炎の色 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者:ピエール ルメートル,Pierre Lemaitre早川書房Amazon 炎の色 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)作者:ピエール ルメートル,Pierre Lemaitre早川書房Amazon デュマに捧げたというこの作品は、一言でいえば復讐譚だ。そ…

【2622冊目】エドワード・リア、エドワード・ゴーリー『輝ける鼻のどんぐ』

輝ける鼻のどんぐ作者:エドワード リア河出書房新社Amazon せなけいこさんの本を読んで、久しぶりに絵本を読みたくなりました。でも、いまさらせなけいこや松谷みよ子、というわけにもなあ・・・と思って、選んだのがこの絵本。エドワード・リアの格調高い文…

【2619冊目】萩尾望都『11人いる!』

11人いる! (小学館文庫)作者:萩尾望都小学館Amazon 宇宙大学の入学試験は、10人のチームで、宇宙船内で生き延びること。期間は53日間。しかし、宇宙船にいたのは「11人」だった・・・すごく雑に言ってしまうと『十五少年漂流記』のSF版。短いが、密度は濃い…

【2612冊目】望月峯太郎『座敷女』

座敷女 (ヤングマガジンコミックス)作者:望月峯太郎講談社Amazon アパートの隣の部屋のドアを叩く音。気になってドアを開けると、そこにいたのは紙袋をもったロングヘアーの大女。主人公、森ヒロシの悪夢がここから始まる。勝手に合鍵を作って部屋に上がり込…

【2608冊目】アンソニー・ホロヴィッツ『シャーロック・ホームズ 絹の家』

シャーロック・ホームズ 絹の家 (角川文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ,駒月 雅子KADOKAWAAmazon まさか21世紀になって、ホームズの「新作長編」が読めるとは。むろん、著者はコナン・ドイルではなくアンソニー・ホロヴィッツだが、著作権管理団体コナン…

【2604冊目】ジャック・カーリイ『デス・コレクターズ』

デス・コレクターズ (文春文庫)作者:ジャック カーリイ文藝春秋Amazon 異様な猟奇殺人の裏にちらつく、30年前の連続殺人犯の影。「彼」マーズデン・へクスキャンプは、信奉者の女性によって、裁判所で射殺されたはずなのに・・・。異常犯罪を専門に扱う部門P…

【2593冊目】篠田節子『夏の災厄』

夏の災厄 (角川文庫)作者:篠田 節子KADOKAWAAmazon 20年ほど前に読んだ本。なんとも懐かしいが、この本をこんなかたちで思い出すことになろうとは。看護婦、保健婦という呼び方、厚生省という官庁名、今は新法に生まれ変わった伝染病予防法、MMRやインフルエ…

【2592冊目】 アンソニー・ホロヴィッツ『メインテーマは殺人』

メインテーマは殺人 ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ東京創元社Amazon この本には驚いた。まるでアガサ・クリスティかエラリイ・クイーンの新刊を読んでいるみたい。しかも舞台はきっちり現代になっている…

【2585冊目】米澤穂信『氷菓』

氷菓 「古典部」シリーズ (角川文庫)作者:米澤 穂信KADOKAWAAmazon 全体的には、小説というよりアニメのノベライズ、といった印象。ポップな展開、わかりやすくキャラの立った登場人物、そしてシンプルだけどそこそこ意外性のある謎解き。たいへんに読みやす…

【2582冊目】ガストン・ルルー『黄色い部屋の謎』

黄色い部屋の謎【平岡敦訳】 (創元推理文庫)作者:ガストン・ルルー東京創元社Amazon 小学校高学年あたりで一度読んだきりだった。たぶんポプラ社あたりの児童向け翻案モノだと思う。とにかく怖かった記憶しかない。「黄色い部屋」というシチュエーション。羊…

【2576冊目】『短編画廊』

短編画廊 絵から生まれた17の物語 (ハーパーコリンズ・フィクション) 作者:ローレンス・ブロック,スティーヴン・キング,ジェフリー・ディーヴァー,マイクル・コナリー,リー・チャイルド,ジョー・R・ランズデール,ジョイス・キャロル・オーツ,ロバート・オレ…

【2572冊目】星新一『ボッコちゃん』

ボッコちゃん(新潮文庫) 作者:星 新一 発売日: 2013/03/01 メディア: Kindle版 こないだnoteにもアップしたが、久しぶりに読み返したので、コチラにも。中身はほぼ一緒です。 読んだのは中学生のころだっただろうか。当時はほとんどの本を図書館で借りてい…

【2560冊目】ピエール・ルメートル『監禁面接』

監禁面接 作者:ルメートル,ピエール 発売日: 2018/08/30 メディア: 単行本 企業の人事部長まで務めたアラン。50代でリストラされ、再就職の望みもかなわないまま、はや4年。アルバイトで食いつなぎつつエントリーした一流企業で、思いがけず最終試験に残…

【2557冊目】小松左京『題未定』

題未定怪奇SF (文春文庫) 作者:小松 左京 発売日: 2012/09/20 メディア: Kindle版 ヘンな小説である。連載のタイトルが決まらないと悩んでいる作家(著者自身)のところに手紙が届くのだが、それがどれも「連載されている小説」についての感想なのである。…