hachiroetoの読書ノート

この世の片隅でこっそり書き続けています。一応自治体職員。仕事は福祉系。読書は雑食系。

【2766冊目】米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』


新潮文庫1002021」全冊読破キャンペーン88冊目。


舞台は現代のはずなのに、スマホもゲームもSNSも出てこない。裕福な旧家の屋敷や召使いたち、どこか病んでいる登場人物、まるで横溝正史江戸川乱歩の世界。


短編集である。バベルの会という読書会が共通して出てくるが、最後の作品を除けばほとんど名前のみ。そして、どの作品も女性の一人語りであって、ギョッとするラストが用意されている(「山荘秘聞」はそこを逆手にとっているが)。本書の独特の雰囲気は、その語りのうまさにある。やはりどこか江戸川乱歩を思わせる。


まあ、それだけといえば、それだけなのだけれど。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!