【2763冊目】伊坂幸太郎『ホワイトラビット』
「新潮文庫の100冊2021」全冊読破キャンペーン85冊目。
誘拐ビジネス。たてこもり。死体隠しに、オリオン座に「レ・ミゼラブル」。う〜ん。並べてみても、まったくもって意味不明ですね。
でも、この小説はこれ以上の解説が難しいので、致し方ありません。とにかく予想外の展開の連続で、しかも話が行ったりきたりするので、ややこしいことこの上ない。でもその分、全体像が見えてきた時の快感は、ちょっと比類がありません。
まあとにかく、伊坂幸太郎の真骨頂とでもいうべき、トリッキーな展開に変わり者の登場人物のオンパレード。関係ないと思っていたオリオン座の蘊蓄が後々の伏線になっているのなんて、うまいもんです。
あ、またネタバレしそうになってしまいましたので、今日はこのへんで。深みや感動はありませんが、ハイテンポなエンタメ小説としては、芸術的なまでの完成度なので、楽しめることは確実です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!