hachiroetoの読書ノート

この世の片隅でこっそり書き続けています。一応自治体職員。仕事は福祉系。読書は雑食系。

【2804冊目】ブリッタ・ベンケ『オキーフ』


本書はアメリカの画家ジョージア・オキーフのハンディ・サイズの画集です。「ニュー・ベーシック・アート・シリーズ」というシリーズの一冊で、どうやら版元はドイツのよう。日本でいえば「もっと知りたい○○」のような位置づけでしょうか。ちなみに日本語に翻訳されていますが、なぜか翻訳者の名前がどこにも書いてありません。


オキーフは、展覧会があったら絶対に行きたい画家の一人です。花の絵、ニューヨークのビル街、抽象画、いずれも絶品で、特に巨大な花の絵の質感と美しさは圧巻です。


「リアリズムほどリアルでないものはない」とオキーフは言っているそうですが(本書p.38)、本書に収録されている絵はすべて「リアル」そのものです。言い換えれば、月並みな言い方ですが、オキーフの絵は写実ではありませんが、そのものの真実を描いた絵なのだと感じます。「プラム」という作品など、なんてことのない静物画に見えますが、これほど「プラムそのものが存在している」絵は、他に見たことがありません。


ちなみに本書収録作のなかで個人的ベスト10をあげれば「赤とオレンジの光線」「プラム」「ピンクの上のふたつのカラー・リリー」「白いアイリス」「ブラック・アイリス」「ジャック・イン・ザ・プルピット」「都会の夜」「夏の日々」「骨盤」「月にのぼるはしご」でしょうか。気になる方はぜひ画像を探してみてくださいね。


最後までお読みいただき,ありがとうございました!