【2443冊目】徳川夢声『話術』
不世出の漫談家、「話術の神様」による話術の手引き。座談から会談、講演まで、さまざまな語りの場面ごとに、重要なポイントを教えてくれる。要点を箇条書きしてくれるのは、今のビジネス書にもよく見られるスタイルだが、本書が書かれたのはなんと戦後2年目の1947年である。
人によって得意不得意があると思うが、私はとにかく座談が苦手。特に一対一の雑談が死ぬほど苦手である。雑談の方法を書いた本はいろいろ読んだが、さほど収穫はなし。本書も座談の注意点を15か条にまとめてくれているが、まあ、これができれば苦労はないのである。せめて聞き上手となるべく、次の4か条くらいは守りたいものだ。
1 話の腰を折らないこと
2 「マ」と気合を外さずに
3 話し手の眼を見ること
4 何かしながら聞かないこと