自治体職員の読書ノート

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【338冊目】 ジェフリー・ディーヴァー「ボーン・コレクター」

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)

映画にもなり、ディーヴァーの名を一気に高めた一作。

連続殺人犯ボーン・コレクターを追うリンカーン・ライムは鑑識の達人だが、仕事中の事故から四肢麻痺状態となり、首から下で自由に動かせるのは左手の薬指のみという究極の「安楽椅子探偵」。その眼となり、手足となって動くのは、モデル並みの容姿とレーサー並みのドライビング・テクニックをもつ巡査アメリカ・サックス。ディーヴァーの代表的シリーズである「リンカーン・ライムもの」の第1作である。

前に読んだ「監禁」を上回るスピード感、緊迫感、そしてどんでん返し。被害者を異常な方法で殺害しようとするとともに現場にわざと手がかりを残す犯人と、そこから犯人に対する手がかりを引き出そうとするライムのデッドヒートで、文字通りページを繰る手を止めさせない。特に見所はライムが展開する鑑識テクニックの凄さ。毛一本、埃ひとつから膨大な情報を引っ張り出し、組み合わせていくくだりは圧倒的としかいいようがない。

また、新しい犠牲者を拉致するボーン・コレクター、血なまぐさい(本当にかなりグロい)現場を捜索するサックス、寝室でその結果を分析するライム、その結果に基づいて次の被害者を探すサックスの場面がリズミカルに入れ替わるところも読者を飽きさせない。特に被害者が助かるかどうかがギリギリまで分からないところがスリリング。ライムとサックスの心の通い合いが時折心をなごませ、一息つけるようにもなっている。

とにかく超一級のエンターテインメント。特にラストはびっくりでした(ボーン・コレクターの正体はともかく、あの人が○○○○○だったなんて・・・・・・)。