自治体職員の読書ノート

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【91冊目】市川正人・曽和俊文・池田直樹「ケースメソッド公法」

ケースメソッド 公法

ケースメソッド 公法

著名な判例をベースにした事例をもとに、憲法行政法などの公法について考察する、いわば事例式の公法テキスト。「ケースブック行政法」などと似ているが、解説がかなり丁寧で、独習用としても使い勝手が良さそうである。

扱われているテーマは憲法訴訟を中心に抗告訴訟住民訴訟など、また内容についても基本的人権にかかわる論点から行政訴訟手続き上の問題点など多岐にわたり、非常に網羅性が高いといえる。個々のテーマごとに設例→解説→関連問題と進み、適宜関連するコラムなども挿入されている。

解説はいわゆる護憲派人権派寄りの傾向があるが、論理はすっきりと通っており、さまざまな判例や学説を引きながらの説明になっているため、読んでいて知識の整理になる。憲法行政法の基礎知識がある程度あれば、それを法的紛争の流れに沿って実践的な視点から整理するにはうってつけの1冊である。