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自治体職員の読書ノート

仕事は福祉系。読書は雑食性。業務連絡はnsa59871atmarkexcite.co.jpへどうぞ。

【2193冊目】ジム・トンプソン『残酷な夜』

「だが友よ、ほかのどこに行こうというのだね? この、絶えず狭まっていく挫折の輪の中で、どこに逃げ場があるというのだ?」(ジム・トンプソン『残酷な夜』p.308)

 

 

残酷な夜 (扶桑社ミステリー)

残酷な夜 (扶桑社ミステリー)

 

 
ジム・トンプソン初読。殺し屋らしき男カール・ビゲロウの視点で物語は進む。

下宿の主人であるジェイクが狙われているようなのだが、事実はどうもはっきりしない。ジェイクの妻フェイとの関係やら、そこで働く脚の悪い娘のルースとの関係、ビゲロウのボスらしい「元締め」。

徐々に進むように見える物語が急転直下、とんでもないスプラッターになるのが、なんとラスト数ページ。その極端な振れ幅は、観覧車だと思っていた乗り物が突然フリーフォールになるようなもの。

誰も予想のつかないラストに、読み終わってしばらく呆然となった。これまで読んだことのない衝撃を、どうぞ。