【2795冊目】まちゅまゆ『ヒトを食べたキリン』
幻想的でグロテスク、でもどこかかわいい「まちゅまゆ」さんの絵が、さいきん気になっています。
個展は終わってしまったようなので、まちゅまゆさんの描いた絵本を読んでみました。
人づきあいが不器用なキリンの、かなしいかなしい物語。
ちょっとした誤解がもとで、まわりからどんどん追い込まれ、
ついにヒトを食べてしまう。
そして最後の絵は、無人。
キリンはどこにいってしまったのでしょう。
絵は、おそらくカンバスに描かれたものをそのまま使っているのでしょう。
布地の質感や絵の具の厚みがリアルに感じられ、
これはやはり、現物を見に行かなければ,と思いました。
まちゅまゆさんの本は、この絵本と、画集が一冊きりのようです。
独特すぎて現代のコマーシャリズムにははまらないかもしれませんが、
この世界観はものすごいと思います。
もっと知られてほしいような、でも自分だけのものにしておきたい、ような。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!