【2242冊目】海堂尊『トリセツ・カラダ』
医師であり作家でもある著者による、「人体」の入門書。ヨシタケシンスケのユーモラスなイラストの助けもあって、きわめてわかりやすく読みやすい一冊になっている。
説明もほどよくざっくり、ポイントをつかみやすい書き方になっている。イラストもゆる~いトーンで笑えるものが多いが、一方では67ページのイラストなど、消化器の全体像をシンプルながらこれ以上ないわかりやすさで図示しており、なかなかあなどれないものがある。
Ai(オートプシー・イメージング)という手法で撮影されたという臓器写真も、これまであまり見たことのないもので、これもまた、なかなか。このAi、遺体の画像診断法として画期的なもので、解剖に先立って行うことで、場合によっては身体を切り開くことなく死因を調べることができる可能性があるというのである。なるほどね。