【2183冊目】森見登美彦『美女と竹林』
エッセイというか、メタエッセイというか。エッセイはふつう一人称だが、これは三人称。「森見登美彦氏」の日々を外から綴るというスタイルが飄逸だ。
竹林を刈るの刈らないの、憧れの本上まなみさんと会ったの会わないのと(一応これで「美女と竹林」になるということか)、書かれているのははっきりいってどうでもいい日常のダラダラ加減。まあ『四畳半王国』系のダラダラ学生モードが、社会人になってもずっと続いている感じだ。
読書に意義や意味を求める人はやめたほうがいいが、娯楽として本を読みたい人なら楽しめる。第三者視点からの冷めたツッコミが絶妙だ。仕事で疲れた日の帰りにパラパラ読んで、よい息抜きになりました。