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自治体職員の読書ノート

仕事は福祉系。読書は雑食性。業務連絡はnsa59871atmarkexcite.co.jpへどうぞ。

【2220冊目】金城宗幸・荒木光『僕たちがやりました』

 

 

僕たちがやりました(1) (ヤンマガKCスペシャル)

僕たちがやりました(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 


平凡な高校生のトビオ、マル、伊佐美と、OBの「パイセン」。ダラダラした平和な日常。だが、通う高校の隣にあるヤンキー高校に仕掛けたイタズラが、死人が出るような大事件になってしまい・・・・・・。

金でなんでも解決しようとするパイセン。無邪気な顔で平気で仲間を裏切るマル。非常時になるとむき出しになる、人間の醜悪なエゴイズム。事件の展開は最初から最後まで読み手の想像を裏切り続け、どうなることかと思わせ通しだったが、ついに全9巻が完結した。

読み終わって終わったのは、これって「罪と罰」だよね、ということ。いや、ドストエフスキーの『罪と罰』でもあるのだが、その奥にあるさらに冷厳な真実を、この漫画は突きつけてくる。それは「罪が赦されるとはどういうことか」ということだ。その意味ではマキューアンの『贖罪』もまた、本書のルーツかもしれない。

本書のラストは救いか、それとも絶望か。コミカルでスピーディな展開の奥にとんでもない地雷を仕込んだ、二重底仕立ての傑作クライム・サスペンス。

 

 

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

 

 

 

贖罪〈上〉 (新潮文庫)

贖罪〈上〉 (新潮文庫)