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自治体職員の読書ノート

仕事は福祉系。読書は雑食性。業務連絡はnsa59871atmarkexcite.co.jpへどうぞ。

【1374冊目】みうらじゅん『とんまつりJAPAN』

やっている人たちは大マジメだけど、外から見るとシュールで笑える「とんまつり」=とんまな祭り。本書はそんなとんまつりを求めて日本中をただひたすら訪ね歩き、笑いのめした一冊だ。

驚天動地の祭りが、次から次に登場する。カエルの着ぐるみを着た人が跳ぶというよりただ這っている「蛙飛行事」

ブキミな化粧のおっさんが笑え、笑えと迫る「笑い祭り」


文字通りの「一人相撲」が見られる抜き穂祭


他にもいろいろあるが、どれも理屈も解釈も吹っ飛ばすインパクトの連発。こういう祭りが続いているうちは、日本もまだまだ大丈夫。げらげら笑いながら、そんな確信が腹の底から湧いてくる。

特にディープで楽しいのが、性に関するなんともあけっぴろげな祭りの数々だ。みんなの前で交合のまねごとをする「おんだ祭り」

男のイチモツが神輿となって神社本殿に突入する「田県祭り」

本書のトリを飾る佐渡の奇祭「つぶろさし」

等々、もう著者と一緒になって「どーかしているっ!!」と叫ぶしかない光景なのだ。さすがアメノウズメのストリップ以来のオープンな性の伝統をもつ国である。

それにしても、この取材が行われたのは10年以上前だが、上でいくつか映像へのリンクを貼ったように、youtubeで探してみるとけっこうほとんどの祭りが今も続けられているのに驚かされる。他にも本書で取り上げられた「とんまつり」の映像をいくつか紹介しておくので、ぜひご覧いただきたい。

観てあきれ返るか、感心するかはあなた次第。いずれにせよ、ホントの意味での地域活性化って、こういう一見アホらしく、しかも地元のエネルギーがぎゅっと濃縮されているところからしか始まらないように思うのだ。

水止舞

ヘトマト

うじ虫(うなごうじ)祭り

それにしてもみうらじゅんという人、「マイブーム」「ゆるキャラ」から「カスハガ」「いやげ物」まで、この手のモノを見つけてフィーチャーするのが実にうまく、いつも感心させられる。この「とんまつり」も、着眼、セレクション、紹介っぷり、いずれも絶妙。さすがの腕前を堪能できた。