自治体職員の読書ノート

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【968・969冊目】レイモンド・M・スマリヤン『パズルランドのアリス』1・2

<<数理を愉しむ>>シリーズ パズルランドのアリス1

<<数理を愉しむ>>シリーズ パズルランドのアリス1

パズルランドのアリス2 (ハヤカワ文庫NF 《数理を楽しむ》)

パズルランドのアリス2 (ハヤカワ文庫NF 《数理を楽しむ》)

不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロルは数学者であり、論理学者だった。アリスの物語には、奇妙でユーモラスなストーリーの端々に、その片鱗が垣間見える。本書はその『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』を下敷きに、現代のルイス・キャロルともいうべき数理学者スマリヤンが展開した論理パズル・ワールド。ちなみにこの2冊、元々1冊だったのを2分冊にしたもので、内容も完全につながっている。

ただのパズル・ブックではない。アリスの登場人物が次々と登場し、ストーリーの中でアリスに謎かけをしていくのだが、各章ごとに同じパターンのパズルで、簡単なものから難しいものへとグレードアップしながら、章が進むごとにパズルのパターンそのものが進歩していく。しかもどのパズルも、何が何でも解いてみせたくなるほど魅力的ながら、解かずに解説を読むだけでも面白く、論理パズルの醍醐味を味わえる。その行き着くところは、パラドックス、循環論法、そして(はっきり明示されてはいないが)ゲーデル不完全性定理……。

具体的なパズルをいくつか挙げてみようかと思ったが、著作権の問題も出てきそうなので、やめておく。パズル好きの方は、ぜひ本書にあたっていただきたい。やさしいものからかなり難度の高いものまでバランスよく組み込まれているので、ハマること請け合いだ。