自治体職員の読書ノート

読むために書くのか、書くために読むのか。

【2310冊目】渡辺正峰『脳の意識 機械の意識』

脳の意識 機械の意識 - 脳神経科学の挑戦 (中公新書) 作者: 渡辺正峰 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2017/11/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (11件) を見る 意識は存在するか、と聞かれて、存在しないと答える人はいないだろう。なぜか? …

【2309冊目】ジェニファー・ダウドナ『CRISPR』

CRISPR (クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見 作者: ジェニファー・ダウドナ,サミュエル・スターンバーグ,櫻井祐子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/10/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る タイトルは「クリスパー」と読む。もとも…

【2308冊目】桐野夏生『路上のX』

路上のX 作者: 桐野夏生 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2018/02/07 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 恵まれた家庭に育ったが、高校進学直前に両親が突然いなくなった真由。幼少期から再婚を繰り返す母親と暮らし、義父からレイ…

【2307冊目】澁谷智子『ヤングケアラー』

ヤングケアラー―介護を担う子ども・若者の現実 (中公新書) 作者: 澁谷智子 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2018/05/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る ヤングケアラーとは、家族の介護を担う18歳未満の子どもをいう。え、そん…

【本以外】映画『バジュランギおじさんと小さな迷子』はおススメ

インド映画ってここまで進化してたのか。以前『バーフバリ』を観た時は、その圧倒的なパワーに驚いたが、本作は別の意味で感動させられた。いやあ、まいった。 口のきけないパキスタンの少女が、ひょんなことからインドで母とはぐれてしまう。少女と出会った…

【2306冊目】宇沢弘文『人間の経済』

人間の経済 (新潮新書) 作者: 宇沢弘文 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/04/14 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る 前から気になっていた経済学者だが、ちゃんと本を読んだのは初めて。もっとも、本書は著者の講演録やインタビューをも…

【2305冊目】アーシュラ・K・ル・グィン『闇の左手』

闇の左手 (ハヤカワ文庫 SF (252)) 作者: アーシュラ・K・ル・グィン,Ursula K. Le Guin,小尾芙佐 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1978/09/01 メディア: 文庫 購入: 12人 クリック: 388回 この商品を含むブログ (103件) を見る SFのオールタイム・ベス…

【2304冊目】池田晶子『人生は愉快だ』

人生は愉快だ 作者: 池田晶子 出版社/メーカー: 毎日新聞社 発売日: 2008/11/08 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 39回 この商品を含むブログ (21件) を見る 2008年刊行。ということは、2007年に亡くなった著者の、最後の一冊。それが「生と死」を大き…

【2303冊目】山崎広子『声のサイエンス』

声のサイエンス―あの人の声は、なぜ心を揺さぶるのか (NHK出版新書 548) 作者: 山?広子 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2018/04/06 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 自分の声にはコンプレックスがある。鼻声みたいにくぐもっていて、聞…

【本以外】新・北斎展に行ってきました

六本木で開催中の「新・北斎展」へ。 北斎と言えば『富嶽三十六景』か、最近話題になった『北斎漫画』の印象が強いが、この展覧会は、それ以外も含めた北斎の全体像を総覧できる。私財を投じて北斎作品を集めまくった北斎研究の第一人者、永田生慈が企画した…

【2302冊目】フレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』

さあ、気ちがいになりなさい (異色作家短編集) 作者: フレドリック・ブラウン,星新一 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2005/10/07 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 33回 この商品を含むブログ (80件) を見る 古き良きSF小説の中でも、フレドリッ…

【2301冊目】ジャレド・ダイアモンド『若い読者のための第三のチンパンジー』

若い読者のための第三のチンパンジー (草思社文庫) 作者: ジャレドダイアモンド,レベッカステフォフ,秋山勝 出版社/メーカー: 草思社 発売日: 2017/06/02 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る 「若い読者のための」というマクラコトバがついて…

【2300冊目】渡辺一史『なぜ人と人は支え合うのか』

なぜ人と人は支え合うのか (ちくまプリマー新書) 作者: 渡辺一史 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2018/12/06 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 映画化もされた名著『こんな夜更けにバナナかよ』の著者が15年ぶりに、障害や福祉、そして…

【2299冊目】アイザック・アシモフ『われはロボット』

われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF) 作者: アイザック・アシモフ,小尾芙佐 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2004/08/06 メディア: 文庫 購入: 27人 クリック: 453回 この商品を含むブログ (161件) を見る 有名な「ロ…

【本以外】上野で松林図屏風をみてきました

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 さて、3が日の最終日、少し時間ができたので、上野に行ってまいりました。目当ては長谷川等伯「松林図屏風」ただ一点。日本絵画史上の最高峰だと思います。これが上野の東京国立博物館に収蔵…

【本以外】私的2018年ベスト10

わが自治体は今日が御用納め。この読書ノートも、今日が御用納め。 とはいっても、8月に再開したばかりだし、最近は更新頻度も低めなので、取り上げた本は50冊ちょい。なので、その間の総括として、10冊をピックアップしてみたい。 ベスト10の形には…

【2298冊目】堤未果『日本が売られる』

日本が売られる (幻冬舎新書) 作者: 堤未果 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2018/10/04 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 衝撃的な本。この本に書かれていることが半分でも事実なら、日本はまさに「ひょうすべの国」まっしぐら、というこ…

【2297冊目】市橋達也『逮捕されるまで』

逮捕されるまで 空白の2年7カ月の記録 (幻冬舎文庫) 作者: 市橋達也 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2013/09/04 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る リンゼイさん殺害容疑で、一時期いろんなところに顔写真が出ていた市橋達也。だが、2年…

【2296冊目】伊藤計劃『ハーモニー』

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) 作者: 伊藤計劃 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2012/08/01 メディア: Kindle版 購入: 5人 クリック: 29回 この商品を含むブログ (24件) を見る 「大災禍」と呼ばれる災厄の後の近未来世界が舞台というのは、いわゆる「核戦…

【2295冊目】今井むつみ『ことばの発達の謎を解く』

ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書) 作者: 今井むつみ 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2013/01/09 メディア: 新書 購入: 4人 クリック: 11回 この商品を含むブログ (16件) を見る 大人になってから外国語をマスターするのは大変なのに、どうし…

【2294冊目】マイケル・サンデル『それをお金で買いますか』

それをお金で買いますか (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 作者: マイケル・サンデル,鬼澤忍 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2014/11/07 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (7件) を見る 先日に引き続き、マイケル・サンデル。前著は既存の思想の紹…

【2293冊目】テッド・チャン『あなたの人生の物語』

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF) 作者: テッド・チャン,公手成幸,浅倉久志,古沢嘉通,嶋田洋一 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2003/09/30 メディア: 文庫 購入: 40人 クリック: 509回 この商品を含むブログ (401件) を見る 「バビロンの塔」「理解…

【本以外】映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観てきました

最近、月1回の映画レビューが続いている。12月の映画は『ボヘミアン・ラプソディ』。 いやあ、素晴らしかった。映画の出来がどうこうというより、クイーンの音楽が、完全に映画をジャックしていた。映画でこれほど音楽の力を感じたのは、ジャンルは違うがモ…

【2292冊目】スティーブ・シルバーマン『自閉症の世界』

自閉症の世界 多様性に満ちた内面の真実 (ブルーバックス) 作者: スティーブ・シルバーマン,正高信男,入口真夕子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/05/17 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る 自閉症をめぐる歴史を辿り、その現在をあき…

【2291冊目】ジャンナ・レヴィン『重力波は歌う』

重力波は歌う――アインシュタイン最後の宿題に挑んだ科学者たち (ハヤカワ文庫 NF) 作者: ジャンナ・レヴィン,田沢恭子,松井信彦 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/09/21 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 本書の刊行は2016年(文庫…

【2290冊目】フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229)) 作者: フィリップ・K・ディック,土井宏明,浅倉久志 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1977/03/01 メディア: 文庫 購入: 70人 クリック: 769回 この商品を含むブログ (439件) を見る 映画『ブレ…

【2289冊目】石井光太『漂流児童』

漂流児童 作者: 石井光太 出版社/メーカー: 潮出版社 発売日: 2018/10/05 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 内容的には、児童虐待を扱った『「鬼畜」の家』に続く一冊ということになるのだろうか。社会の「レールから外れた」子…

【2288冊目】鈴木宏幸・渋川智明『認知症対策の新常識』

認知症対策の新常識 作者: 鈴木宏幸,渋川智明 出版社/メーカー: 日東書院本社 発売日: 2018/10/10 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 福祉関係者以外の方にはマニアックな本で申し訳ありません。でも、認知症というテーマは今後…

【2287冊目】アンディ・ウィアー『火星の人』

火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィアー,小野田和子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/12/08 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログ (37件) を見る 火星の人〔新版〕(下) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィア…

【本以外】映画『サーチ』を観てきました

行方不明の娘を父親が探すというミッシング物だが、特徴は映画全編がすべて「画面上」で展開すること……というと、イロモノの実験作かと思われるかもしれないが、いやいや、映画そのものとしての作りがしっかりしていて、まったく飽きさせない出来であった。…